■ 野茨 -ノイバラ- ■

2012年11月27日 11:12

 11月も下旬となりました。
鮮やかだった野山も落葉が進み、寂しい様相に。
今日は雪も舞う空に、寒さを増して感じます。

こうして本格的な冬に向かいつつある今日この頃、
せめて店内は明るくありたいものだな・・・と思っていると、
オーナーがカフェの床の間を暖かく、
そして華やかにあしらって下さいました。












小さく可愛い赤い実のこの植物は、

『野茨 のいばら






初夏に小さな花を咲かせ、秋に実をつけるこのノイバラは、
野山で簡単に目にすることの出来る植物で、
実が漢方薬の<営実 エイジツ>と呼ばれ、
解熱剤、利尿剤として用いられるそうです。

古くは万葉集にも詠われている、日本人には馴染み深いものでもあります。

 「道の辺の茨(うまら)に這(は)ほ豆のからまる君を別(はか)れか行かむ」
 
                             
    ●口語訳●
    道端に生えている茨の枝先までまつわりつく豆のように、
    離れまいとする妻と別れてどうして出かけられるのか。

    防人という三年任期で任にあたった人物の作品



古の時代から愛され、地に深く根付き大きく育つノイバラ。
寒さに負けない強さが、雪で真っ白に覆われる時季に永く
明るさをもたらしてくれそうです。

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